「ガムランを救え!」プロジェクト 報告一覧へ
(コンサートの実施内容はこちら)
ジョグジャカルタ州政府観光局のプリヨ・ムスティコさんとインドネシア教育大学ジョグジャカルタ校文学部の教官であるクスワル・サンティヨさんが日本へ来て、チャリティ・コンサートをしたい、と連絡を取ってきた。そこから、この企画が生まれた。プリヨさんとサンティヨさんは、公務員としてではなく、文化人・芸術家として訪問するという。プリヨさんは2000年に半年間、京都府の教育委員会文化保全課へ研修に来ていた経緯もある。
昨年は京都で、ジョグジャカルタ州と京都府の姉妹都市25周年記念イベントが行われた。その際に、ジョグジャカルタ州は京都府にガムラン楽器一式を寄贈した。楽器は立命館大学が委託管理することになり、立命館大学でもコンサートが行われた。マルガサリも楽器の運搬や演奏、舞踊でこのイベントに参加した。
今回は民間レベルの交流だが、チャリティイベントでもあり、昨年の経緯やプリヨさんが京都府にゆかりがあることもあって、昨年に引き続き、京都府、立命館大学、マルガサリが協力して、彼らを受け入れることになった。
ジョグジャ側、京都府の国際課、立命館大学と協議を重ねた結果、インドネシアから日本までの渡航費はインドネシア側が負担し、 日本での滞在に伴う費用は、立命館大学でのコンサートの前後に関しての分は立命館大学が負担し、それ以外の分はチャリティの収益を当てることになった。マルガサリは送迎や通訳など、人的な支援を行うことになった。京都府は予算化できないとのことで、国際課のスタッフや文化保全課のスタッフがポケットマネーで食事に招待するなどの対応を行うことになった。
私は彼らを迎えに、9月20日の早朝、関西空港へ向かった。23日夜の立命館大学でのコンサート終了まで、主に私が彼らを案内することになった。これに関しては、マルガサリのブログに公開されている。
私自身、本当に移動距離も長く大変な日々であったが、コンサートはなんとか成功したように思う。今回の舞踊の演目は、ジョグジャの男性舞踊クロノ・トペン セワンドノと女性舞踊スリンピだった。両舞踊ともジョグジャを代表する舞踊だ。そして今回、マルガサリは始めてスリンピの伴奏を行った。スリンピは女性4人の踊りであるが、ジョグジャから来たララスさん、そしてウィヤンタリさんのジャワ人に、采女直子さんと石田敦子さんが加わった。クンダン(太鼓)には、マルガサリが招聘しているインドネシア芸術大学の教官であるラハルジョさんが入った。25分に及ぶ大曲だったが、来日後、毎晩練習を行い、なんとか本番に臨むことが出来た。
本番には、たくさんの方が来場し、寄付をして下さった。義援金は、立命館大学が精算し、プリヨさんの主催するヌサンタラ社会文化ネットワークへ寄付された。
(公演の写真はマルガサリのブログ内「ジャワ島地震復興チャリティ 府民ガムランコンサート 写真集」にあります。)